「香害」そのニオイが体をむしばむ?!

柔軟仕上げ剤や消臭スプレー等の香りによって、頭痛や吐き気など健康被害を受ける人が増えています。良い香りと感じる人がいる一方、具合が悪くなる原因が香料であることはあまり知られていません。香料の成分である化学物質の危険性や身を守る対処法を学ぶため、ジャーナリストの岡田幹治さんを講師に学習会を開催しました。

岡田さんは、香料の問題について、「香りが強く、長持ちする商品が5年前から増え、被害者が急増しており、『公害』の一種である。香料の成分は企業秘密として公表されておらず、安全性評価は業界の自主規制というお任せ状態であり、危険性が明らかにされていない」と指摘しました。専門家の研究によると、香料は気道を刺激する物質が多く、アレルゲン、ホルモン攪乱作用、神経毒性、発がん性等を持つものがあり、特に、柔軟剤と消臭スプレーから毒性の強いイソシアネートが検出されているとのことです。

市民の健康を守るため、国及び自治体においては香りによる健康被害について実態を把握し、香りの自粛を積極的に呼びかけるとともに室内空気における化学物質の総量規制を強化すべきです。

岡田幹治さん(ジャーナリスト)2日間で150名が参加。(11月22日、教育文化会館にて)

当別ダム「第2期創設事業」建設計画の抜本的見直しを

札幌市は、1992年から当別ダムを水源として水道水を供給する石狩西部広域水道企業団に参画していますが、2015年、水需要予測を見直し、将来的にも現有水源で賄えるとした一方、参画目的として供給よりも災害対策を打ち出しました。17年10月2日、建設委員会において、受水計画の10年前倒しを表明したことから、当別ダム「第2期創設事業」建設計画の抜本的見直しを10月19日、申し入れました。

札幌市は、当別ダムからの受水を1日4千㎥で2025年から開始し、10年間で段階的に増やす計画を、一気に4.4万㎥受水すると表明しました。白川浄水場の耐震改修に先立って新設整備する浄水場建設のコスト縮減につながるとして、当別ダム及び第2浄水場建設の正当性を図ることに躍起になっていますが、水需要が減少することから白川浄水場の規模縮小は当然です。さらに災害対策として、他自治体と水の相互融通などの協定を結んでおり、新たな水源の確保は必要ないと考えます。

企業団への参画により、これまでの出資・負担金は105億円、受水開始により毎年19億円の支出が予想されます。必要のない公共工事を続け、将来世代に多額の負担を残さないため、「第2期創設事業」は抜本的に見直すべきです。

学校における「香り」等による健康被害への取り組みを

    近年、柔軟仕上げ剤等の香料による頭痛、咳など健康被害が広がっています。札幌市においても、化学物質過敏症の子どもたちが、香料により登校が困難になっているなどの事例があり、保護者の方とともに、教育委員会に対し要望書を提出しました。

9月1日、札幌市役所にて

  市民ネットワークは、化学物質過敏症の子どもや保護者と情報共有の場をもっています。「教室内の香料等で、子どもが息苦しくなったり、体もかゆくなりわずかな時間しか登校できない」「『先生はいい匂いだと思うのに、なぜ君だけ違うのか』と言われる」など、子どもの健康被害や教職員の理解不足等について指摘がありました。さらに、電磁波過敏症も併発している方も多く、学校での無線LANの影響を懸念する声もありました。教育委員会には、当事者の要望とともに、香料自粛の啓発チラシの掲示、教職員への研修、無線LAN等の電源スイッチ設置等と併せて「幼稚園・学校におけるシックハウス対策マニュアル」の遵守を求めました。

 

 

「子どもの貧困対策計画」は、子どもを権利の主体に!- 社会全体で子どもの成長を支える -

    札幌市は2017年度中の「仮称)子どもの貧困対策計画」策定をめざし、現在、計画素案を作成中です。素案に市民意見を反映させるため「『札幌市子どもの貧困対策計画』を考える市民の会」(以下、市民の会)は、札幌市に対し意見書を提出しました。 

意見書を受け取った岸副市長からは、「職員が市民目線で取り組むことが重要」「子育て世帯全体をカバーする施策としたい」等の発言がありました。(7月6日、札幌市役所にて)

 札幌市が2016年度実施した子ども・若者生活実態調査結果では、「保護者が相談窓口を知らない」「お金がなくて子どもを病院に受診させられなかった」「過去1年間にキャンプや旅行に行っていない」などの割合が、課税世帯よりも非課税世帯において高いことが明らかになっています。
….市民の会は、児童養護施設や自立支援施設等にヒアリング調査を行い、支援の現場の実情を聞き取るとともに、4月28日、緊急市民フォーラムを開催しました。これらを基にまとめた意見書は、子どもの貧困問題を子どもの権利の侵害という視点からとらえることを基本的な考え方とし、ひとり親家庭支援の実質化、児童福祉法の対象とならない若者への支援、スクールソーシャルワーカーの拡充、ワンストップ相談体制、義務教育経費の負担軽減、親の労働環境の整備等を盛り込みました。引き続き、市の検討状況を注視するとともに、パブリックコメントを有効に活用するなど、市民意見を活かし、子どもの最善の利益が保障される計画となるよう活動をすすめます。

※市民ネットワークが、辻智子さん(北海道大学教員)沢村紀子さん(「さっぽろ子ども・若者白書」をつくる会事務局長)とともに設立した市民団体です。


   

 

子どもたちが安心して過ごし、学べる環境づくりを – 有害化学物質から子どもたちを守ろう!-

札幌市教育委員会は、学校等において有害化学物質による子どもたちへの健康被害を防ぐため、教室の換気方法等をまとめた「幼稚園・学校におけるシックハウス対策マニュアル」を2007年に策定しました。10年が経過したことから、マニュアルに基づいた対策が行われているか検証するためアンケートを実施しました。

札幌の市立10幼稚園・314校(小・中・高・特別支援学校)にアンケートを実施し、6園・67校(23%)から回答を得ました。マニュアルでは、「休日後や長期休業明けの教室等は、揮発性有機化合物等の濃度が高くなっていることがあるので、使用開始前に必ず十分な換気を行うこと」と定めていますが、実施しているとの回答は10校のみでした。また、1園・16校が、ワックス塗布時に安全データシート(SDS)で成分を確認していませんでした。
化学物質に対する意識、知識、対策に関しては、学校によってかなりの差があることが以前から指摘されていますが、シックスクールを引き起こす危険性は過敏な子どもに限らず誰にでもあります。今後も、マニュアルに基づいた対応がしっかり行われるよう求めていきます。

誰もが安心して利用できる公共施設を ~空気環境に関する要望~

    区民センター、児童会館などの公共施設は、子どもや高齢者をはじめ多くの市民が利用しており、地域の拠点にもなっています。近年、建物の塗料や建材の他、臭いの強い柔軟仕上げ剤やリンスなど人が持ち込む合成香料によって健康被害を受ける人が多くなっていることから、化学物質過敏症の当事者や市民団体が札幌市に対し公共施設の空気環境に関する要望を行いました。

当事者6人もそれぞれ要望書を提出し、意見交換を行いました。 (4月28日、札幌市役所にて)

    人が持ち込む強い香料によって、気分が悪くなる、その場にいられない、気を失うなどの症状が出る人がいることはあまり理解されていません。臭いの強い製品の使用を控えようという意識を持ちづらいのが現状です。国民生活センターでは、柔軟仕上げ剤等の強い香料に対する苦情が増えたことから、業界に要望を出したとのことですが、法的規制がなく、合成香料に苦しむ人の困難は何ら解決されていません。当事者の訴えに、対応した都市局や子ども未来局など4部局は、正しい換気の徹底や香料による健康被害についての職員研修や周知、来館する人への香料自粛についてのお知らせ等を検討すると回答しました。今後も化学物質過敏症の当事者や他団体と連携し、空気環境の問題に取り組んでいきます。

プライバシー侵害が懸念されるICT活用に異議あり

亀田成春さん(弁護士)を講師に学習会を開催(3月16日)


ICT活用実証実験事業(2016~18年度)は、「札幌市ICT活用戦略」の先行事業であり、札幌駅前通地下歩行空間において、人の流れや属性情報等を収集・蓄積・提供するものです。市民ネットワーク等が、カメラによる顔認証等はプライバシー侵害の懸念があると指摘してきたことから、「顔認証」カメラは設置しないと計画変更になりました。しかし、民間による取り組みが懸念されます。

この事業は、札幌市が人感センサーや双方向のデジタルサイネージ(壁面ディスプレー)等のICT機器を設置し、性別、年代、好みなど、個人の特徴や希望に合った情報をスマートフォンやデジタルサイネージに発信することによる市民・観光客への誘客案内や効果的なマーケティング、また、防災・防犯対策等を目的としており、17年度予算は5,000万円です。17年第1回札幌市議会予算特別委員会において、ビッグデータを収集し民間活用に提供することへの認識等を質し、センサーの仕様や情報収集の方法についての素案作成に向けては、プライバシー保護やシステムの専門家より第三者意見を頂き、素案を周知・公表した上で市民意見を募集すること等が明らかになりました。しかし、民間事業者がカメラセンサー等を設置することが想定されています。マイナンバー制度など個人番号の紐付けによる国の管理・監視強化がすすむ中、個人情報収集等について多くの市民が不安を抱いており、今後も注視が必要です。  

※ICT:情報通信技術