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2011年11月11日 

講演会報告
チェルノブイリと福島原発事故
内部被曝-放射線の脅威を科学的にみる必要性と隠された歴史-

共同代表 伊藤 牧子


  東京電力福島原発の水素爆発から8ヵ月後、すさまじい爆発の現場が、初めて公開・報道されました。再臨界、核燃料回収、廃棄物処分等の課題・難題が山積し、「冷温停止」とは名ばかりです。今なお、放射性微粒子が飛散し人や環境を汚染しています。子どもたちを放射線被曝から守るため何をすべきか、内部被曝研究の権威である矢ヶア克馬さん(琉球大学名誉教授)を講師に講演会を開催しました。


▲ 11月11日、かでる2.7 4F大会議室にて

 

 

   福島原発事故は、チェルノブイリ事故に匹敵する放射性埃が放出されています。福島では、住民は無防備状態で、被曝回避の対応がなされていません。子どもの甲状腺疾病等の急増が予想されます。
 矢ヶアさんは、原爆症認定訴訟の運動についても話されました。アメリカは核兵器を残虐兵器と見せないため「内部被曝」を隠してきました。国際放射線防護委員会(ICRP)は、「内部被曝」を政治的に切り捨ててきました。日本の広島・長崎の被爆者、チェルノブイリの患者など「因果関係はない」と公的記録を阻止してきました。原爆症認定訴訟では「内部被曝」が認知されましたが、「隠されてきた内部被曝」が福島で再現されつつある気がします。
 ICRP基準(公衆は年間1ミリシーベルト)は、原子力発電の都合を優先させており、システムの基本住民の健康を守るという構造はありません。日本政府は
  20ミリシーベルトに限度値を引き上げました。これは、国の責任回避と原発会社の都合だけを優先する「棄民政策」です。
 大量被曝では生命機能が破壊されるリスクが、低線量では切断された分子が異常再結合で生き延びることによる晩発性の健康被害が生じます。人工放射性微粒子(核兵器の死の灰、原発の漏れ放射能)は天然の放射性原子とは異なります。内部被曝を防ぐためには、汚染された食物を徹底して摂らないこと、汚染された土地や海域の生産物は「検査せずに売るな、食べるな」を原則とすべきです。政府は「基準値以下は大丈夫」としていますが、現在の限度値の50分の1(10ベクレル)以上の生産物は東電に買い取らせるべきです。これ以上の悲劇を招く「食料を通じての内部被曝の増進措置」の即刻停止を訴えられました。
 

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