ヒロシマ平和行動 報告 8月5~7日

世界で初めて原爆が投下され、戦後は「平和記念都市」となった広島。しかし今、旧軍港都市の呉市が「多機能な複合防衛拠点」として新たに整備されようとしています。戦後79年が経った平和都市の裏側で、軍備の日米一体化へ向けた準備が着々と進んでいることへの懸念を強く感じた広島訪問でした。 

.....市民集会「8・6ヒロシマ平和へのつどい2024」で、昨年9月に閉鎖した呉市の日本製鉄跡地を防衛省が買い取り、複合防衛拠点とする方針であることが報告されました。防衛省は、拠点整備の理由を「防衛力の抜本的強化、装備品の維持整備や訓練、補給などを一元的に機能させ部隊運用の持続性を高める必要があるため」「呉は広島県海田(陸自第13旅団)に近く、佐世保(米軍・陸自)、岩国(米軍航空基地)と連携しやすい重要な場所であるため」としています。また、広島市が核抑止擁護「広島ビジョン」を発出したG7サミットを「成功」と宣伝しG7広島サミット記念館を建設、広島市教育委員会が平和教材から「はだしのゲン」とビキニ環礁でのアメリカによる水爆実験で被曝した第五福竜丸事件を削除するなど、「核兵器廃絶」に矛盾する広島市の平和行政の現状と市民の困惑が報告されました。
.....呉の港で海上自衛隊の艦船めぐりのクルーズに参加しましたが、何隻もの護衛艦や潜水艦が並ぶ異様な光景を目の当たりにし、集会で感じた危機感が杞憂ではないことを実感しました。武力で平和はつくれません。「戦争できる国づくりに異議あり!」の声を上げ、力強く活動していきましょう。

呉港に並ぶ艦船

呉を案内してくれたボランティアガイドの影山千歳さんとともに。(8月6日)