性別にかかわらず誰もが安心して暮らしたい PART5 学習会報告

日本軍「慰安婦」問題
~残された時間で、どのように「慰安婦」問題を解決するか~

戦後71年となる今日においても、日本は戦時中に犯した数々の人権侵害に対して、史実に基づいた謝罪や補償をしていません。その一つである、日本軍「慰安婦」問題の解決に向け、小林久公さん(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動)を講師に学習会を開催しました。

9月2日、札幌市民ホールにて

日本軍「慰安婦」とは、1931年の満州事変以降45年の敗戦まで、日本軍の関与の下、強制的に連れてこられ、兵士との性行為を強制された女性たちです。研究者や市民団体の取り組みにより明らかになった公文書をまとめた『日本軍「慰安婦」関係資料21選』には、国が保有する膨大な関係資料が示されており、政府及び軍の関与を確認することができます。一方で、政府は関係資料を入手していながら隠し続け、事実を認めない姿勢が問題の解決を阻んでいます。
2015年12月28日、電撃的に、日本軍「慰安婦」問題に関する韓国、日本両政府合意が発表されました。「最終的かつ不可逆的解決」として、支援財団の設立に日本は10億円の拠出を決定しました。しかし、日本政府は法的責任を認めておらず、被害者不在の「合意」は真の「解決」ではなく、これは被害者の人権をさらに侵害するものに他なりません。一人でも多くの市民に被害者の声が届くよう、私たちもともに活動をすすめていきます。

政策部会 小倉 菜穂子