第25回全国シェルターシンポジウムin釧路 報告

「DVと子ども」~別居・離婚後の子どもの安全と福祉~

今、国の法制審議会で検討が進んでいるのが「離婚後共同親権制度」です。なぜ片方の親が拒否をしていても、「共同」を強制するような制度が検討されることになってしまったのか。全国女性シェルターネット主催のシンポジウムに参加し、DVにさらされる女性と子どもを取り巻く現状を知ることができました。

現在、日本では4日に1人女性が配偶者に殺され、週に1人子どもが虐待で命を落としているといわれています。女性の性被害も後を絶たず、男女平等ランキングは世界146カ国中116位です。
講演では、ランディ・バンクロフトさん(虐待する男性とその家族への介入を専門として30年以上にわたって主にアメリカで活動)は「DVは身体の暴力だけではない。暴言や侮辱、叱責で精神的に追い詰め、経済的・社会的に支配するのが今のやり方。そういう父母の関係を子どもに見せる面前DVは児童虐待だ」と話されました。シンポジウムでは、「離婚後共同親権制度」について、憲法学者の木村草太さん(東京都立大学教授)は、「暴力に耐えきれず逃げてきた女性と子どもは元夫と会うのは恐怖ですが、共同親権を求めてくる元夫。彼らの声に押され一部の国会議員により共同親権が法律に導入されそうな動きがあります。共同親権を与えてはいけない人が欲しがっている」と指摘されました。
女性と子どもが泣いている国に明るい未来はありません。彼女たちを守っていくシステムや法整備が急務だと再認識しました。

北海道・市民の政策ネット 米倉 美奈子

釧路市生涯学習センターまなぼっと幣舞にて (9月28・29日)

講演では、ランディ・バンクロフトさん(虐待する男性とその家族への介入を専門として30年以上にわたって主にアメリカで活動)は「DVは身体の暴力だけではない。暴言や侮辱、叱責で精神的に追い詰め、経済的・社会的に支配するのが今のやり方。そういう父母の関係を子どもに見せる面前DVは児童虐待だ」と話されました。シンポジウムでは、「離婚後共同親権制度」について、憲法学者の木村草太さん(東京都立大学教授)は、「暴力に耐えきれず逃げてきた女性と子どもは元夫と会うのは恐怖ですが、共同親権を求めてくる元夫。彼らの