自衛隊と憲法 - 現行憲法下の日本は無防備状態なのか ―

「戦争への道を許さない!12.8北海道集会」報告

1941年12月8日、日本はハワイの真珠湾を攻撃し太平洋戦争に突入しました。それから80年を経た今年2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始。日本は岸田首相が、ロシアや北朝鮮などの攻撃的な姿勢に乗じて軍事力拡大と防衛費増額を独断で決定、日本国憲法「改正」を推し進めようとしています。木村草太さん(東京都立大学教授)を講師に講演会を開催しました。

木村さんは最初に「各国政府は仮想敵国を作り、敵がい心や危機感を煽り、安全保障政策を進めています」「そもそも、日本国憲法9条は過去の戦争の反省から武力行使に強い制限をかけています」と話されました。政府が集団的自衛権行使を可能とする基準は非常に曖昧で、敵基地攻撃能力保有となれば、かなり広範囲で攻撃可能になることを強く危惧されていました。
「日本が侵略されないためには諸外国との友好・信頼関係が重要です。防衛費を増額して防衛力を高めることは、武力行使や先制攻撃に踏み切るとの疑念を持たれ逆効果でしかありません。そしてロシアでの言論弾圧に見られるように、表現や選挙の自由(基本的人権)を堅持することが、侵略や戦争を許さないために不可欠です。憲法には9条以外にも平和的条項は多くあり、それが9条を支えています」と話されました。改めて日本国憲法の平和主義の理念を再確認した講演でした。

北海道・市民のネットワーク 米倉 美奈子

講師の木村草太さん

集会アピールを行う米倉美奈子(12月8日、自治労会館にて)