原発事故から13年 フクシマを忘れない! さようなら原発北海道集会 報告

原発は動かしてはならない -能登半島地震と福島第一原発廃炉-

主催者挨拶に立った小野有五さんは、2023年10月、約300名の地学専門家等が表明した「核のゴミ」地層処分計画中止等を求める声明に触れ、原発回帰に突き進む日本の政治を批判するとともに「廃炉をめざし、一人ひとりの力で社会を動かしていこう!」と呼びかけました。その後、松久保肇さん(NPO法人原子力資料情報室事務局長)が福島第一原発の現状と能登半島地震が明らかにした原発の危険性等について講演しました。

講師の松久保さんは、福島第一原発の廃止措置状況について国の目標行程では2041~51年終了としているが、核燃料デブリの取り出しも見通しが立たない現状やALPS処理水を含めた放射性物質の漏えい、膨大な放射性廃棄物と膨れ上がるコストについて指摘されました。また、核ゴミの地層処分に関する科学的特性マップでは「好ましい地域」となっている能登半島の志賀(しか)原発と周辺の被災状況について、水位上昇(津波)や外部電源の損傷、住民避難を判断するモニタリングポストの欠測多数、避難ルートの道路寸断など甚大な被害が報告されており、志賀原発で事故があった場合、能登半島方向に避難する現在の避難計画は全く実行性がないと指摘されました。
福島原発事故の際に発令された原子力緊急事態宣言は、いまだに解除されていません。原発の再稼働を止め、脱原発社会の実現をめざし粘り強く活動をすすめていきましょう。

代理人 鶴谷 さとみ(北広島市議)

講師の松久保肇さん (3月11日 自治労会館にて)

小野有五さん (さようなら原発1000万人アクション北海道実行委員会呼びかけ人、北海道大学大学院名誉教授)