学校「給食用食器」をプラスチックに変更することに異議あり

札幌市立小中学校の「給食用食器」についてのアンケート結果報告

現在、札幌市教育委員会は、札幌市立の小中学校の給食で使用している強化磁器食器の材質についてプラスチック樹脂への変更を検討しています。強化磁器は食育の観点から重視するものの、低学年の児童にとっては丼が重くて扱いにくい、調理員にとっては作業時の負担が大きいなどの課題があるとのことです。そこで保護者を中心に情報提供するとともにアンケートを実施しました。

アンケートは、各地域連絡会などを通じて配布しました。回答があった186名のうち165名はこの検討について知らず、情報共有がされていないことがわかりました。また、プラスチック樹脂に変更されることに対する「気になること」では、「プラスチック削減にならない」が最も多く120名、「化学物質が溶け出す不安」は109名で、「気になることはない」17名、「破損による危険が減る」31名を大きく上回るものでした。自由記述では、調理員や教師への負担軽減のためにはプラスチックへの変更もやむを得ないという意見の一方で、環境負荷を減らせるようプラスチック以外の素材への検討を求める意見も多くありました。5月から実験校で「PEN樹脂」と「耐熱ABS樹脂」の丼の使用を試行していますが、アンケート結果を活かし、子どもたちが安心して給食を食べることができるよう、今後、市民とともに要望等行っていきます。

子ども・教育プロジェクト 品川 千賀子