…近年、SNSの浸透等により、子どもたちの周りには性に関する情報が溢れ、望まない妊娠や新生児遺棄、デートDVなどが社会問題となっています。子ども・教育プロジェクトの課題の一つである「中高生の性教育」について現状を知るため、様々な年代の人に向けて性教育の講座を開催しているNPOピーチハウスの佐藤千鶴さんと齋藤寛子さんを講師に、中高生向け性の健康教育の模擬授業について学びました。
…学習会では、性について、感情を込めず科学的に正しい知識を子どもたちに伝える方法を学びました。1998年に作られた学習指導要領が「妊娠の経過は取り扱わない」(いわゆる「はどめ規定」)とし、具体的な教材を使って授業を行った養護学校が教育委員会に処分を受けたことから、多くの学校が性教育に対して消極的になっている状況が続いています。しかし、このような中でもピーチハウスが学校からの依頼を受けることもあり、管理職の考え方によって対応は様々なようです。また、性を性交や妊娠出産だけではなく、人との関わり方や相手の立場を考えることと捉え、科学・ジェンダー平等などに基づく包括的な性教育の重要性について話されました。
…すべての学校で、子どもたちがこのような講座を通じ、包括的性教育を学ぶことができる体制づくりが急務です。
子ども・教育プロジェクト 冨樫 ちはる

講師の佐藤千鶴さん(左)と齋藤寛子さん

最後にパネルディスカッションを行い北海道、札幌の子どもたちに今すぐできそうな政策提案をみんなで考えました。(9月25日、札幌エルプラザにて)