石川さわ子のホームページ(政策QRコード)にアクセスしてくださってありがとうございます。道議会議員に立候補するにあたって、選挙公報や公選ビラなどで私が道議になって取り組みたいことを訴えておりますが、いずれもスペースが限られていますので、これまで道民のみなさんからいただいた質問をふくめて、問答形式で補足的な説明をさせていただきます。

札幌の道議の仕事は何か
Q1 札幌市は、仕事をする権限のうえでは道と同等の力をもっています。だから札幌から道議を出しても、札幌市域においては道議のする仕事はないのではないか。
A1 以前、私もそれに似た考えをもっていましたが、いまは大きく変わりました。札幌の道議は仕事がないのではなく、実は仕事をしていなかったのではないかと。私はこの間、過去の道政(横路・堀知事時代の道政、それ以降の道政)を検証し、また道職員や道議を経験した人たち、また上田元札幌市長など、道政、札幌市政を担われた方々から学んだからです。
札幌市域における道政は、「道立高校と信号機だけ」などとからかわれます。けれども、逆な見方をすれば、道政は札幌市と直接的な利害関係が少ないからこそ、札幌選出の道議は自由に、全道的な視野に立って、道政が取り組むべき問題を提起することができるし、しなければならないということです。
一例をあげますと、現在の道政をみれば、道税収入のうち、住民税の33%、法人事業税の75%を札幌の市民と法人が納めています。高校の歴史の教科書を思い返せば、議会の起源は「代表なくして課税なし」ということでした。札幌市民の納める税が、本当に道民福祉に役立てられているか、その監視は札幌の道議の大きな仕事です。
また、道内各地で選出される道議は、それぞれの地域の課題に向きあうだけで精一杯で、全道まではなかなか目を向けるゆとりがないという話をよく聞きます。だとすれば、札幌の道議は、それを補う仕事をしなければならないと思います。

札幌の都市力を活用して
Q2 そうだとすれば、全道と札幌の関係については、他にもいろいろなことが浮かんできそうですが、どんなことがありますか。
A2 2つだけ強調したいことがあります。札幌市民の気持ちの問題です。私もそうですが、札幌市民は道内各地に住んでいた方が多いし、札幌市民になっても家族や親せき、友人や知人がたくさん道内の各地で暮らしています。札幌市民はもちろんさまざまな問題をかかえていますが、地域で暮らす方々は、雇用、子育て、教育、福祉、医療などの面で、より厳しい状況におかれています。ですから、私たち札幌市民の気持ちとして決して他人事ではありません。
二つ目に、だから私は「札幌のひとり勝ち」であってはならないと訴えています。人口や経済の札幌一極集中と大都市としての繁栄は、道内各地の地域社会の疲弊と密接に関係しています。この北海道の社会構造に着目すれば、道政は札幌市と協力・連携して、札幌市が大都市としてもっている力をフルにいかして、道内各地を元気にする支援策を強力に推進すべきだと考えます。
北海道は広く、道議会議員が地方から札幌にくるには、急ぐときは飛行機を使わなければならないほど移動にも時間がかかる地域です。その必要のない札幌の道議こそが、地の利を活用してお互いに交流を深めて、北海道の政策課題を積極的議論しなければならいはずです。

地域が元気になるために
Q3 石川さんが、北海道を元気な社会にするため、道と札幌市の連携による地域支援を訴えらえる意味はよくわかりましたが、具体的にはどんなことを考えていますか。
A3 力を入れたいことを4つお話しします。
1点目は、いまの話とつながって、札幌の都市力を活用した地域支援の推進のために「道・札幌市政策連携会議」の創設を札幌の道議として提案します。
上田元市長が、大通公園を市町村に開放した「オータム・フェスティバル」という名の収穫祭が毎年おこなわれています。もっともっと多様な主体、多様な方法、多様な場所で市町村支援、市町村間協力を広めたいと思います。
2点目は、道行政の改革、とくに地域の出先機関である14の振興局を地域政策の主体に改革し、それぞれの地域にふさわしい政策を確立することです。国土面積の22%を占め、小さな県を足していくと23県も入る、とてつもなく広い北海道ですから、これを地域区分して、地域政策の体制をしっかり整備しなければ、効果的な政策は行なえません。地域によって実施すべき政策の優先順位も違ってきます。
3点目は、道議会の改革です。改革課題は多いのですが、とくに複数の「地域別常任委員会」の設置を提案しています。現在の議会は、分野別に行なう行政(タテ割り行政)に対応して常任委員会が設置されていますが、これでは不十分です。地域というヨコ割りで政策を考える常任委員会を設置すれば、行政も真に効果的な地域づくりに貢献する地域政策を考えるようになります。
4点目は、道民・市町村の参加です。道の行政と議会がこのように変化すれば、道政と道民・市町村の関係も変わらなければなりません。真に地域に役立つ政策を行なうためには道民の参加はもちろん、地域の課題を熟知している市町村(長や議会)の参加がなければ血の通ったキメの細かい地域政策は実行できません。広域自治体の道には、道民参加に加えて市町村の参加が必要です。

健全な道政のシクミの確立
Q4 石川さんが強調する「道民と地域に基礎をおく道政の確立」の意味がよくわかりました。個別政策との関係はどう考えればいいのでしょうか。
A4 私も候補者として、健康と福祉の増進、起業や雇用の開発、ジェンダー平等、子どもの権利の保障、安全なエネルギーの確保、環境と生態系の保全、安心・安全な食生活、持続可能な一次産業などを掲げています。他の候補者の方々も類似の政策を掲げています。けれども次の点が違います。
私は「健全な政策は健全なシクミに宿る」と考えます。政策目標の大筋では違いはなくても、それがどのような道政のシクミを通して実行するかによって、効果や成果が大きく違ってきます。例えば、行政が政策を立案するときの地域枠組み、道民や市町村の声の反映、議会によるチェックなどのシクミが働かなければ、実効性の高い政策は行なえません。私は実現したい政策目標とともに、こうしたシクミを常に重視して、3期12年、札幌市議として仕事をさせていただきました。今後もその姿勢を強くもって道政に臨みます。

自治基本条例と北海道版SDGs
Q5 他に強調したいことにはどんなことがありますか。
A5 一つは、「北海道自治基本条例」の制定です。いまの道政は、どこに向かって進んでいるのか、何を基本に運営されているのかよくわからないという道民の批判があります。私は、道政運営の基本原則(情報公開、道民・市町村の参加、地域重視、知事と議会の緊張関係、政策評価、総合計画、健全財政、議会運営等々)を定めた、「北海道自治基本条例」を制定することをめざします。その準備として「自治基本条例を考える道民の会」の副会長を務めています。
二つ目として、「北海道版SDGs研究会」の代表をしています。私が、市民発・地域発の団体「市民ネットワークの北海道」とともに札幌市議を務めるなかで主張してきた政策の多くは、SDGs (国連が定めた持続可能な開発目標)と重なっています。今後は、道民のみなさんと議論して、あらためて北海道版のSDGsをまとめ、私の道政における政策活動の基本にしようと考えています。

少し硬い話になってしまいましたが、石川さわ子のQRコードをお読みくださって、ありがとうございました。ご支援のほど心からお願い申し上げます。

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