遺伝子組み換え技術よりも「早く」「効率よく」生物を改変できる新しいバイオテクノロジー、ゲノム編集技術を使った作物や動物が次々と研究、開発されています。ゲノム編集技術の何が問題か、どうすれば食の安全・安心を守ることができるのかを学ぶため、河田昌東さん(分子生物学者)を講師とする学習会が開催されました。
ゲノム編集技術が危険な理由は、ゲノム編集に成功した組織を容易に選別できるように、ゲノム編集時に本来の目的とは関係のない、抗生物質耐性遺伝子や発光クラゲの遺伝子を組み込んでいることです。さらに、標的以外(オフターゲット)の遺伝子を破壊するという危険性もあります。ゲノム編集は、ターゲット遺伝子を特定できると言われていますが、技術的には従来の遺伝子組み換えと大差なく、同様の危険性があることから、EUでは厳しく規制する方針を示しています。しかし、日本には規制がないばかりかゲノム編集された作物の表示義務もなく、今やゲノム編集ができる機器が数万円で市販されている状況です。暴走するゲノム編集の危険な実態を知り、社会全体の問題として捉え市民とともに国に規制を求め、運動をすすめていきましょう。
代理人 干場 芳子(江別市)