子どもの健康は守られているか

農薬や環境ホルモンなどの有害な環境化学物質が、子どもたちの脳の発達や健康に影響を及ぼしています。北海道食といのちの会主催の講演会「子どもの健康は守られているか」で、木村-黒田純子さん(環境脳神経科学情報センター副代表)が、体内の農薬汚染や脳への影響を研究報告をもとに解説。西尾正道さん(北海道がんセンター名誉院長)が、放射性物質と化学物質の複合汚染について、医学的観点から報告されました。

木村-黒田純子さんは、日本の子どもの尿からネオニコチノイドを検出した調査結果から、体内汚染の状況を解説、「発達障害の急増要因にネオニコチノイド系農薬や殺虫剤、除草剤グリホサートなどの有害な環境化学物質による悪影響がある。複雑な複合影響が起きており、詳細な科学的解明には時間がかかる。有機農産物を選び、食品添加物もできるだけ避ける、殺虫剤や除草剤を使用しない、抗菌剤、消臭剤等の乱用に注意するなど予防原則が重要」と指摘されました。
西尾正道さんは、生活環境と子どもの健康問題について「がん患者が昔に比べ若年化している。現代社会の文明を支える科学技術の人体や生態系への影響を科学的に分析し社会全体で『光と影』を見極める見識が必要」と話されました。
有害化学物質から子どもたちを守るため、行政へのアクションなど取り組んでいきましょう。

代理人 佐々木 ゆりか(北広島市議会議員)

会場質疑&ミニトークにて、左から久田徳治さん(北海道食といのちの会会長)、西尾正道さん、木村-黒田純子さん。 (5月27日、エルプラザにて)